自動車価格の高騰のおかげで自動車メーカーの収益は足元で好調を維持している。こうした異例の状態がいつまで続くかについては、目先ではマクロ経済動向によるところが大きく、投資家は最悪のケースを見込んでいる。さらに先を見据えれば、メーカーとディーラーの協力が大きな変化をもたらす可能性がある。自動車各社が先週発表した第1四半期決算の多くに、ある共通のテーマが見られた。それは「価格決定力」だ。ゼネラル・モーターズ(GM)、メルセデス・ベンツ、フォード・モーター、ボルボ・カーの業績はいずれも予想を上回り、車両価格の高さが、コスト高騰の影響を相殺する上で意外に底堅い力を持っていることが明らかになった。さらに、各社とも消費者需要が弱まっている兆候はまだ見られないとして、商品(コモディティー)価格の上昇という強い逆風にもかかわらず、通期の業績見通しを従来のままで維持した。
自動車価格の下落を待つ投資家
米メーカーはディーラーと協力して小売りプロセスを合理化し、値引きを制限する必要がある
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