欧州連合(EU)執行機関の欧州委員会は、ロシア産原油の購入を段階的に減らして年末までに停止し、石油製品についても年末までに購入を禁止することを加盟国に提案する見通しだ。外交筋が明らかにした。禁輸案は、ウクライナに侵攻したロシアに対する制裁の一部として3日に加盟国に配布される予定。ロシア産石油への依存度が特に高いスロバキアとハンガリーに対しては、禁輸措置の導入時期を遅らせることを認める可能性が高いという。EU最大の経済国で、これまで禁輸に慎重な姿勢をみせていたドイツが一転して支持に回ったことで、ロシア産原油の購入停止に向けたEUの計画が加速した。ドイツのアンナレーナ・ベーアボック外相は1日、独公共放送ARDに対し、禁輸支持に方針転換したことを確認した。決定にはすべての加盟国の支持が必要で、ハンガリーなどは禁輸に反対している。