当コラムは今春で誕生29年を迎えた。当時はシンプルな時代ではなかったが、今振り返ればそう見えるかもしれない。民主党のビル・クリントン氏がルイジアナ、アーカンソー、ジョージア、テネシー、ケンタッキー、ウェストバージニア州などを制し(少し立ち止まってこの点を考えてほしい)、ちょうど大統領に就任した。ソ連が崩壊し、冷戦は終結。米国は平和と繁栄の時代に向かっていた。それから5年以内には連邦財政は黒字化を達成。実際に超党派の連携が議会を導いたためだ(これについてもじっくり考えてほしい)。その後の道のりはやや曲がりくねり、起伏が激しいものだったと言えるだろう。その歩みすべてを記録できたのは光栄なことだった。
波乱の米政治史30年、なお希望が持てる理由
米民主主義の底力を楽観できる一筋の光
有料会員限定
あなたにおすすめ