――投資家向けコラム「ハード・オン・ザ・ストリート」 ***  原油価格の高騰は、サウジアラムコを潤す。そして、それ以上にサウジアラビア政府に利益をもたらすものだ。  15日に発表されたサウジアラビア国営石油会社サウジアラムコの好調な決算では、同社が2019年に実施した新規株式公開(IPO)で海外株主の大半を敬遠させる原因となった「相反するインセンティブ」が丸見えになった。少数株主が、自分たちの利益が筆頭株主であるサウジ政府の利益の二の次にされることを心配するのも当然だ。