米バイデン政権は先週、東南アジア諸国連合(ASEAN)の加盟国10カ国のうち8カ国の首脳を歓待した。ホワイトハウスが「特別サミット」と呼ぶ会合をワシントンで開催することは、理論上は素晴らしいアイデアだった。フィリピン、ベトナム、インドネシア、タイなどのASEAN諸国は、米国のインド太平洋地域における政策にとって極めて重要だ。大半のASEAN諸国は南シナ海で中国の領有権主張に脅かされており、この地域における米国の存在を歓迎しているが、容易に気を取られてしまう米国の外交政策エリートがこの地域に対して確固たるコミットメントを欠いていることを懸念している。ワシントンで注目度の高いサミットを開催することは、米国のインド太平洋戦略にとってASEANが重要だと示す一つの方法だ。ウクライナの戦争に米国政治が支配される中では特にそうだ。