「相手を主人公とした会話」を使えば、口ベタな営業マンもみるみる成績アップ。信頼と成果を勝ち得ることができる話し方のテクニックとは。話し方講師の野口敏氏の新著『またすぐに!会いたくなる人の話し方』からの一部抜粋で、仕事や人間関係に役立つコミュニケーションの極意を紹介していく。
名前で呼びかけられたら
誰もがうれしい
ずいぶん前のこと、ふと後ろから「野口さん」と女性に声をかけてもらったことがあります。
その日から1週間ぐらい前に、一度だけ彼女の会社で会ったことのある方でした。私の名前を覚えてくれていたのです。たったそれだけのことですが、私は「この人、いい人だな」と感じたものです。
名前とは本人にとって、とても大事なもの。これを大切にしてあげられる人は、人の心をつかめます。
たとえば商談の時に、相手のことをつい「社長」と肩書だけで呼んでしまいがちですが、ここは「野口社長」と名前付きで呼ぶほうが親しみを持ってもらえるはずです。
婚活や恋愛のシーンでも、相手が先に来て待っていたら、ただ「お待たせしました」ではなく、「○○さん! お待たせしました」と呼びかけたほうが、愛が生まれる可能性が高くなります。