関係者を動かす「魔法の言葉」とは?
賃貸管理会社と建物管理会社というのは完全に別会社なので、何の提携もしていません。ですから賃貸管理会社から建物管理会社に指示したり働きかけたりすることはほぼ無理です。
そこで、建物管理組合の一員である所有者(大家)に頼み、建物管理会社に連絡してもらうんです。そしてこう言ってもらいます。
「雨漏りの復旧が遅れ、賃借人から賃料減額の話が出ている。賃料減額分は組合で補填してくれるのか?」
建物管理会社にとって所有者(大家)は顧客ですから、むげに対応できません。賃料減額の話を出すことで、金銭的損害が発生しそうなことアピールします。
こうすることで、間接的に早期に工事を発注できるよう促すことができます。要するに、建物管理や理事会に対して、すぐに発注できるような大義名分を与えるんです。
賃料減額、もしくは損害賠償などになったら、大変ですよね。だから、「もうさっさと発注するしかないよね」という方向に話をもっていかせやすいんです。
これは所有者(大家)が動かないと意味がないので、分譲マンションの雨漏りについては、大家さんに事情を説明する必要があります。
ちなみに、「大家さんは協力してくれるの?」と思った方、ご安心ください。
ちゃんと説明すれば協力してもらえます。そもそも分譲マンションの雨漏りは賃貸管理会社ではどうすることもできません。賃貸管理会社の担当者であれば、「当社からも建物管理会社に連絡しているのですが、できればオーナーからも建物管理会社に直接いってもらった方が、よりプレッシャーかかるので対応が早くなるかもしれません」と伝えるとスムーズでしょう。