働きながら3年で、9つの資格に独学合格! 大量に覚えて、絶対忘れないノウハウとは?
「忘れる前に思い出す」最強のしくみ、「大量記憶表」を公開!
本連載の著者は棚田健大郎氏。1年間必死に勉強したにもかかわらず、宅建試験に落ちたことをきっかけに、「自分のように勉強が苦手な人向けの方法を編み出そう」と一念発起。苦労の末に「勉強することを小分けにし、計画的に復習する」しくみ、大量記憶表を発明します。棚田氏の勉強メソッドをまとめた書籍、『大量に覚えて絶対忘れない「紙1枚」勉強法』の刊行を記念して、寄稿記事を公開します。
雨漏りがなかなか修理されない! なぜ?
賃貸管理会社に勤務している人であれば、「分譲賃貸の雨漏り」のクレームを受けたことがあると思います。具体的にどんなトラブルが起きるかを解説します。
マンションの屋上から雨漏りが発生したとします。すると賃借人は賃貸管理会社へ連絡をします。連絡を受けた賃貸管理会社の担当はどうするでしょうか。
屋上は「建物管理」の管轄なので建物管理会社へ連絡します。すると大体、緊急対応の業者が現地確認に行くことが多いです。
用語を説明します。「賃貸管理」とは、賃貸不動産経営管理士などの資格者を設置しなければならない賃貸住宅管理業で、家賃の集金や室内の修繕などを担当しています。
対して「建物管理」とは、建物全体の管理のことで、共用部分のエントランスや廊下エレベータなどを管轄しています。管理業務主任者の設置が義務付けられています。
アパートの場合は、賃貸管理は不動産屋に任せて、建物管理は自分でやるというケースが多いです。対して分譲マンションの場合は、賃貸管理と建物管理は別会社になることが多く、ここの連携が不十分で、トラブルが発生することがよくあります。
本題に戻ります。調査の結果、原因は「屋上防水の劣化」であることがわかりました。じゃあ、さっさと直してくださいよって思いますよね。これがそうはいかないんです。
分譲マンションの場合、高額な工事については理事会や総会で承認を得ないと発注ができないんです。これが遅いんです。
理事会や総会は、要するに分譲マンションの所有者の集まりであり、そして素人の集まりなので、決断するのに時間がかかるんです。場合によっては「見積もりをとる」とか言い出します。
そのせいで工事日程がどんどん遅れ、数ヵ月後になることもあったりします。そうなると当然賃借人は怒ります。当たり前ですね。
その間、賃借人からの苦情は賃貸管理会社に入ってきます。ただ、賃貸管理会社は建物管理じゃないので、理事会に働きかけて早く発注するということはできません。
建物管理会社が委託を受けているので、建物管理会社が動くしかないのですが、ここの動きが遅いことが結構あります。
賃借人から直接苦情受けるのは賃貸管理会社なので、その緊張感が建物管理会社になかなか伝わりません。お客さんから直接苦情言われない立場ですし。
ではここで問題です。このケースで最も効果がある対処法は何でしょう。
答えは、所有者(大家)から建物管理に苦情を言ってもらう。