前回に引き続き、日本初となる、弁護士による弁護士と依頼者のマッチングサイト『弁護士ドットコム』を運営する、法律事務所オーセンス代表の元榮太一郎氏に登場していただきます。元榮氏の揺るぎない「土壌」(考え方)と苦難の連続が「伝説」へと変化を遂げた瞬間に迫ってみたいと思います。
【土壌】携帯電話と同じく、
1人1顧問弁護士の時代に
「今後の日本社会は急激に変化する」
元榮氏は断言します。
「弁護士が増え続ける結果、弁護士の競争激化が進み、これに伴う弁護士の“依頼者に対する弁護士サービスの有用性についての積極的な啓蒙活動”を通じて、今まで世の中に埋もれていた法律需要が喚起され、裁判など弁護士が活躍する場が確実に増える時代が来ます」
さらに元榮氏は続けます。
「15年前、携帯電話が現在のように普及することを多くの人が予測することさえできなかったように、法律を意識せずにはいられないコンプライアンス社会がまもなく訪れます」
携帯電話と同じく、1人1顧問弁護士の時代がすぐに訪れると氏は言い切るのです。
「1人1顧問弁護士の時代」
このような大きなパラダイムシフトを、私たちはどのように解釈をし、理解をすればいいのでしょうか?
元榮氏は、次のように語ってくれました。
「社会のルールに誠実な人が当たり前のように報われる時代の始まりだと思います。スポーツと同じように、社会の最低限のルールを意識して、みんながフェアプレーに徹する社会になります。アンフェアなプレーを行う人はイエローカード、レッドカードを突きつけられる。そうなることが、法律に弱い人が損をする不公平な社会ではなく、誰もが“法”というルールの下、公平に生活できる世の中になると信じています」