セダンが不人気?昨今のSUV人気をはじめ、他に魅力的な選択が増えたことを鑑(かんが)みると、セダンへの支持が低迷していることは否定できません。
しかし、格調高く上品で、どこから見ても高級車然としていてステータス性も十分。後席とトランクスペースの間には骨格や隔壁(かくへき)が設けられているからボディ剛性を高めやすく、走行中に後輪付近から発生するノイズも遮断されて静粛性が高い。
また重心が低いので、操縦安定性を高めるには有利など走行安定性、乗り心地、静粛性といった能力は、他のどのジャンルよりも高い水準です。特に全長が5mを超えるセダンは、日本の交通環境においては持て余すこともあるかもしれませんが、全身から発する迫力とインパクトは、その大きさがもたらすデメリットを補って余りあるものと言えるでしょう。
それがアウディ「A8」のようなブランドを象徴するフラッグシップともなれば、格の違いも相まってセダンの存在意義や魅力を再認識させてくれるに違いありません。