ドル円Photo:PIXTA

円安懸念報道が増えたが
ドル円は円買戻しの展開

 5月25日(現地時間)に公表されたFOMC議事要旨で、大半の参加者が「今後2回の会合でも0.5%の利上げが適切になるだろう」と発言したことを受け、市場関係者の一部は7月まで3会合連続で50bpの利上げがなされると指摘する。今後もFRBが利上げを続ければ、ドル買いの動きが優勢になり、円安はさらに加速するだろうと考えたくなるかもしれない。

 国内メディアは、3月半ばからの円安進展をきっかけに、さらなる円安を懸念する報道を繰り返している。しかし皮肉なことに、円安を懸念する報道が増えたタイミングをきっかけに、円は底打ち感を強め、対ドルでは円買い戻しの動きが続いている。

 日本銀行が毎日公表する「名目実効為替レート」(いわゆる円インデックス)は、3月7日の97.43をピークに下落基調で推移。4月8日には90を割り込み、4月21日には87.81まで下落した。しかし、その後、円インデックスは下落が止まり、90割れの水準でもみ合い。5月18日以降は90ちょうど近辺で推移している。

 ドル円は、円の底打ちから買い戻しの動きに転じている。3月7日に115円台前半で推移していたドル円は、3月22日に120円、3月28日には125円をそれぞれ突破。その後、いったんは121円台前半まで下押しされたが、再び上昇基調となり、4月28日には131円ちょうど近辺まで上昇した。円安懸念報道に火をつけた相場展開だ。

 しかしドル円は、5月12日に127円台半ばまで急落し、5月24日には4月19日以来となる127円割れ。5月26日未明(日本時間)に発表された5月3、4日の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨を受けて、ドル円はいったん127円台前半に反発したが、同日ロンドン市場に入ると再び127円割れ。ドル円は上値の重い展開が続いている。