先が見えないことばかりのエンターテインメント業界で、1986年公開の「トップガン」の続編ほど成功が確実視されている映画はほとんどなかっただろう。2019年、中国テクノロジー大手のテンセント・ホールディングスはこの続編への共同出資契約に署名した。しかし先週末、「トップガン マーヴェリック」は公開された時点で同社の出資はなく、同社への言及もなかった。事情に詳しい複数の関係者によると、テンセント幹部は米軍を称賛する映画に関わったことで、中国共産党の政策当局者の怒りを買うことになるのではないかとの懸念を深め、続編から手を引いたという。それから3年弱の間に、中国企業の幹部は以前なら飛びついていたハリウッドへの資金提供を避けるようになった。