ロシアのウクライナ侵攻が世界のエネルギー地図を大きく塗り替えている。需要と供給だけでなく、地政学的な対立による影響が避けられない新たな時代が始まりつつある。  過去半世紀にわたり、石油・ガスは世界で最も高く購入してくれる買い手へと比較的自由に流れていた。だが、ロシアが2月24日にウクライナに侵攻し、西側諸国が相次いで対ロ制裁措置を発動したことで、従来の構図は突如、終わりを迎えた。  今後どのような新たな秩序が生まれるにせよ、その全容は数年間は分からないだろう。