生きていれば、不安や悩みは尽きない。寝る前に考え込んでしまって、眠れなくなるなんてことも……。そこで参考にしたいのが、感動小説『精神科医Tomyが教える 心の荷物の手放し方』(ダイヤモンド社)だ。
ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉の数々。とても読みやすいオムニバス形式の8つの物語は、気づかぬ間に心の荷物を抱え込んで苦しくなったとき、そっと心の荷物を手放すための優しい言葉を授けてくれる。
voicy「精神科医Tomy きょうのひとこと」の心がスッと軽くなる“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日がラクになる!
「裏切られた!」と思ったときの対処法
信頼していた人に裏切られたと感じたことはありませんか? 致命的なことにはならなかったにせよ、ショックを受けて、不信感が抜けなくなったりして。そういうときには、ズバリ、「その人とのご縁がなくなったんだ」と考えるのがいちばんいいです。
ご縁というのは、タイミングがかかわるものです。ご縁ができるのも、ご縁がなくなるのも、タイミング次第なのです。裏切られたと思った時点で、その人とのご縁はなくなったと考えてしまったほうが、気持ちを切り替えやすく、後腐れもなくスッキリします。
悪意のない裏切り行為
相手には悪意がなく、結果として裏切り行為になったというケースもあり得ます。また、相手の発言や行動が、自分の予想通り・期待通りではなかったから傷ついて、裏切られたと思ってしまうケースもあるでしょう。
そう考えると、裏切られたというのは、あくまで人それぞれの解釈にすぎません。裏切られたと思った以上、お互いの関係性を前提から変えなければいけなくなるだけです。ということは、もう以前とは異なる関係性、つまりご縁がなくなってしまったんだと考えれば、スッキリするということです。
ご縁の復活にも柔軟に対応
その人とのいい思い出をふり返って、裏切られたこととの矛盾点を考えてモヤモヤしたりしないこと。あのときは、「たしかにご縁があったけれど、いまはもうなくなったんだ」と考えて、ほかの人とのご縁を育んだほうが、よほど健全でしょう。そのほうが嫌なことをされたときの毒素のような気持ちが、体の中に残らずに済みます。
またなにかのタイミングでその人とのご縁ができたら、そのときは「またご縁ができたんだな」と柔軟に考えておくといいでしょう。ただし、一度裏切られたと思った経験は踏まえておくこと。悪意がある・なしにかかわらず、その人がそういう行動をする可能性があるということは頭の片隅においておくことです。そして、またなにかあったとき、そのご縁をどうするかは、そのときに決めればいいだけのことです。
※『精神科医Tomyが教える 心の荷物の手放し方』(ダイヤモンド社)にお悩み解消のヒントがあります。