昔と比べて疲れやすい、同じような生活をしていても肌荒れが気になるなど、「年のせい」と思っていることが、自律神経の乱れによるものの可能性もあると言います。また年齢より「老けて」見えることにも、関係があるとか。前回に続き、順天堂大学医学部の小林弘幸教授の著書『眠れなくなるほど面白い 図解 自律神経の話』(日本文芸社)から、自律神経が乱れやすくなる年齢や、自律神経を整える方法を紹介します。さらに、自分の自律神経の状態をセルフチェックしてみましょう。
自律神経が乱れ始める年齢がある
男性30代、女性40代から機能が低下
自律神経の乱れを引き起こすのは、ストレスや不規則な生活習慣ばかりではありません。加齢も自律神経の働きに大きく影響すると考えられています。10~20代の若い頃は副交感神経の働きが高いため、多少の無理や夜更かしをしても、ひと晩休めば疲れをリセットすることができます。
ところが我々のデータでは男性では30代、女性では40代くらいになる頃から急激に副交感神経の働きが衰え始め、交感神経優位の状態に偏りがちになっていきます。交感神経が優位になると血流が悪くなり、全身の機能が低下してしまうことはすでに説明のとおり。男性では大体30代半ば頃から神経や筋肉に十分な栄養が供給されにくくなり、体力や筋力の衰えが目立ち始めます。