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コロナ禍が落ち着き始めたことで、市況も少しずつ回復しつつある。しかしビジネス界では、コロナショックから立ち直った企業と不調から抜け出せない企業とで明暗が分かれている。そこで、上場企業が発表した直近四半期の決算における売上高を前年同期と比べ、各業界の主要企業が置かれた状況を分析した。今回はANAホールディングス、日本航空の「航空」業界2社について解説する。(ダイヤモンド編集部 笠原里穂)

ANA、JALともに
前年同期比4割超の大幅増収

 企業の決算データを基に「直近四半期の業績」に焦点を当て、前年同期比で増収率を算出した。今回の対象は以下の航空業界2社。対象期間は22年1~3月期としている。

 各社の増収率は以下の通りだった。

・ANAホールディングス
 増収率:40.4%(四半期の売上高2823億円)
・日本航空
 増収率:47.8%(四半期の売上収益1842億円)

※ANAホールディングスは収益認識に関する会計方針の変更を行っているが、当社の開示方法に準じて、前年同期の売上高と増収率には同変更を遡及適応していない。

 航空業界の主要2社は、いずれも前年同期比で4割超の大幅増収となった。しかしながら今回の増収は、比較対象である前年同期に新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、大幅減収に陥っていたことによる「反動増」の側面が強い。

 では、各社の増収率はどのように推移しているのか。次ページでは、時系列データを踏まえて詳しく解説する。