投資家は米連邦準備制度理事会(FRB)がタカ派姿勢をさらに強めるシナリオに備えていた。そして、FRBも予想通りの行動に踏み切った。FRB当局者は15日まで開催した連邦公開市場委員会(FOMC)で0.75ポイントの利上げを決めた。週明け時点で想定された水準を上回る利上げ幅だ。FRBはまた、年内いっぱい金利を大きく引き上げるとともに、2023年も利上げを継続する意向を示唆した。さらにその結果として、インフレが落ち着き、失業率が上昇するのに伴い、米経済が著しく減速すると見込んでいることもにおわせた。15日の金融市場は株高・債券高で反応した。ジェローム・パウエルFRB議長が0.75ポイントの利上げが当たり前になることはないと発言したことが好感された。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が13日、0.75ポイントの利上げが検討されていると報道したことで、そもそも市場はその可能性をほぼ織り込んでいた。
危うい賭けに出たFRB、成否はいかに?
異例の大幅利上げでインフレ退治優先、景気が一気に冷え込む恐れも
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