「消費税減税」恩恵は高所得者に偏る?野党の物価高対策は国民の支持を得られるか減税の連呼は選挙を前にした見慣れた「景色」と言えばそれまでだが、はたして有権者はそれを望んでいるのだろうか(写真はイメージです) Photo:PIXTA

消費減税、参院選の争点に
立憲、維新の会、共産などが公約

 6月22日に公示が予定される参議院選挙を前に、野党の中で物価高対策として「消費税減税」を公約にする動きが広がっている。

 立憲民主党は「物価高と戦う 消費税は時限的に5%に減税」を公約にかかげ、日本維新の会も「政策提言 維新八策2022」の中で、「消費税の軽減税率を現行の 8%から段階的に3%(状況により0%)に引き下げ、現下の物価高騰に対応する」ことを打ち出した。

 軽減税率引き下げの後は、消費税率本体を2 年を目安に 5%に引き下げ、「日本経済の長期低迷とコロナ禍を打破する」としている。

 共産党も「消費税率5%の緊急減税」、社民党も「3年間、消費税率ゼロ」を掲げる。

 減税の連呼は選挙を前にした見慣れた「景色」と言えばそれまでだが、はたして有権者はそれを望んでいるのだろうか。物価高対策は必要だとしても、その手段として社会保障目的税となっている消費税の減税を持ち出すことに国民の支持は集まるのだろうか。