国会議事堂野党はそれほどまでして、「野党共闘」で消費減税にこだわる必要はあるのだろうか Photo:PIXTA

じわじわ上がる消費者物価
「消費減税」は有効なのか

 コロナ禍からの経済回復やウクライナ危機による原油など輸入原材料品の急騰を受けて、生活必需品の価格上昇も目立ってきた。

 ある野党の政治家と物価問題について話をしていたときのことだった。その人に、突然、こう言われた。

「物価を下げるためには消費減税しかありませんよね」

 確かに消費税を上げれば、その分、物価は上がる。過去の歴史を見ても、消費税を上げたときには消費者物価指数が上昇している。

 その意味では、消費減税で物価を下げるという主張は正しい。

 だが、どうにも腹落ちしない。

 少し前まで「脱デフレ」が唱えられたことを考えれば、物価が上がり始めているのは悪い話ではない。しかもデフレの時も低所得世帯などを支援するということで消費減税が唱えられ、今度はインフレだから消費減税だという。

 野党はそれほどまでして、「野党共闘」で消費減税にこだわる必要はあるのだろうか。