――投資家向けコラム「ハード・オン・ザ・ストリート」
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中国の不動産業界はここ数年、悪材料の集中砲火にも耐えてきた。だが、珍しく好材料が出てきたことで不動産株に飛びついた投資家は、先走ってしまったのかもしれない。
中国の不動産開発株は20日の取引で大幅に上昇した。不動産販売が前週比で大きく伸びたことが明らかになったためだ。金融情報サービスのウインドの統計では、先週の中国30都市の不動産取引件数は前週比43%増加した。新型コロナウイルス対策のロックダウン(都市封鎖)が長引いた今春以降、上海やその他の都市で回復が急ピッチで進み、不動産取引件数は今では1年前とほぼ同水準になっている。香港市場のハンセン中国本土不動産株指数は20日、前週末比6.5%上昇して引けた。それでも指数はまだピーク時の半分弱にすぎない。