ビジネスパーソンの悩みの多くは人間関係に由来するものではないだろうか。現在、この問題をはじめ、仕事にまつわる多くの悩みを圧倒的な説得力をもって解決することで人気なのが、プロデューサー・佐久間宣行さん初のビジネス書『佐久間宣行のずるい仕事術』だ。この本はSNSで「働くすべての人に読んでほしい」「人生の教科書にします」と絶賛コメントが多数寄せられている。ここでは本書から佐久間氏が提唱する仕事術の一部をお届けする。
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サラリーマンの合理的最強ツール
「ホウレンソウ」
ホウ(報告)・レン(連絡)・ソウ(相談)。
どんな仕事術の本にも書いてある基本中の基本だけれど、「ホウレンソウ」はこまめなほうがいい。
とくに「報告」はマストだ。
「報告」はすごい
「報告」で共有すべきは「進捗状況」と「優先順位」。これはなるべく早く共有したい。
なぜか。
報告の目的① 上司に文句を言わせないため
進捗が見えないと、上司は不安になる。
サボっているんじゃないか、忘れているんじゃないか、行き詰まっているんじゃないかと妄想をかき立てられる。
とくにリモートワークが増えれば、なおさら不信を募らせる。
結果、不安に駆られた上司は、あなたを束縛しにかかる。あれこれ口をはさんだり、自分のコントロール下に置いてみたり。
ときには話をひっくり返してくるかもしれない。
そんな環境では、思うような仕事はできない。
だからホウレンソウが重要になる。
「この人からはAの仕事、あの人からはBの仕事を振られています。でも優先順位はクライアントに振られたCなので、今日はCに着手します」
聞かれなくてもそんなふうに、事細かに自分の状況をさらけ出そう。
そうすれば上司は不安にならず、あなたに文句を言わなくなる。
報告の目的② 上司からの無茶振りを防ぐため
いまならメールやLINEになるかもしれないけれど、かつて僕はこれを大きめの付箋に書いて、上司の机に貼っていた。
そうすれば、どれくらいの仕事を抱えているかをひと目で把握してもらえるし、それが明らかにキャパシティオーバーなら、手立てを考えてもらうこともできる。
これをしてから「あれもやっておいて」と無茶振りされることがなくなった。
報告の目的③ 上司の上司に文句を言わせないため
上司の上司に文句を言わせないことも重要だ。
若手のうちは意識しづらいかもしれないけれど、上司にも上司がいる。
つまり「ホウレンソウ」をする義務はあなたの上司にもあるわけだ。
あなたがホウレンソウをさぼれば、上司もホウレンソウができず「監督不行届」で上から怒られる。
そうなれば上司は自由を奪われ、自分も自由を奪われる。
これを防ぐために自分から報告する。
つまりホウレンソウは、組織の中でストレスなく仕事をするには欠かせない、合理的最強ツールだということだ。
(『佐久間宣行のずるい仕事術』より)
※本書には、この他にも、たくさんの仕事術が収録されています)