決裂から、わずか一日で急展開

 ロッテデパート光復店は今後どうなるのか?釜山市民の間で関心が高まっていた中、事態は急展開した。

 6月2日、釜山市長のパク・ヒョンジュン氏と、ロッテグループの小売り部門・ロッテショッピングのチョン・ジュノ会長が会談したのだ。2025年までにロッテタワーを完成させることを最優先とさせることを確認。合意の上で、ロッテに対し、ロッテデパート光復店の臨時使用延長を許可し、営業中断を解除することとなった。

 わずか一日で問題が(一応の)解決したことで、地元では安堵(あんど)の声も聞かれた。しかしこの数日間の騒動がちょうど、地方選挙期間と重なっていたことから、「選挙に合わせて営業中断の通告と解除をしたのではないか?」と推測する見方も出てきている。

 釜山市側としては、営業中断が長期化すれば、3000人ともいわれる従業員の雇用や釜山の地域経済にも悪影響を及ぼしかねないことを危惧し、ロッテにハッパをかけつつ雇用や経済を優先したといえる。ロッテに対して営業中断を突きつけた釜山市の強気な態度に当初は感心させられたものの、たった一日での和解には茶番かと思えてしまい、拍子抜けという感じが否めないのも事実。ささやかれている通り、地方選挙と全く無関係とはいえなくもなさそうである。