ダイヤモンド決算報#システム、ソフトウェアPhoto:123RF

コロナ禍が落ち着き始めたことで、市況も少しずつ回復しつつある。しかしビジネス界では、コロナショックから立ち直った企業と不調から抜け出せない企業とで明暗が分かれている。そこで、上場企業が発表した直近四半期の決算における売上高を前年同期と比べ、各業界の主要企業が置かれた状況を分析した。今回は富士通、NTTデータなど「システム/ソフトウエア」業界4社について解説する。(ダイヤモンド編集部 笠原里穂)

富士通、NECは前年同期比減収
野村総研は1割超の増収

 企業の決算データを基に「直近四半期の業績」に焦点を当て、前年同期比で増収率を算出した。今回の対象は以下のシステム/ソフトウエア業界4社。対象期間は22年1~3月期としている。

 各社の増収率は以下の通りだった。

・富士通
 増収率:マイナス1.9%(四半期の売上収益1兆433億円)
・NTTデータ
 増収率:6.6%(四半期の売上高7037億円)
・野村総合研究所
 増収率:12.1%(四半期の売上収益1637億円)
・NEC
 増収率:マイナス3.4%(四半期の売上収益9177億円)

 システム/ソフトウエア業界の主要4社では、NTTデータ、野村総合研究所が前年同期比で増収、富士通、NECが減収と明暗が分かれた。各社が増収、減収となった要因は何だったのか。

 次ページでは各社の増収率の推移を紹介するとともに、増収、減収の背景を解説する。