固定観念を逆転の発想によってくつがえし、
新しい時代の美へと結実させる
前回紹介した西陣織+FRPによる画期的な新素材で作った東京ミッドタウン八重洲のゲート、そのクラック(ひび割れ)が西陣織と織り成すレイヤーは、とてもリアルな質感と奥行きを持っています。
「クラックは失敗であり、使えない」という固定観念を、逆転の発想によってくつがえし、新しい時代の美へと結実させようと挑戦しています。
八重洲は日本全国へ走る新幹線をはじめ、鉄道、地下鉄、バスなど様々な交通のハブとなる場所であり、空港への鉄道やバス路線も含め、まさに日本の「玄関口」と言える街です。
ミッドタウンの地下には、新宿を超える、日本最大のバスターミナルが完成する予定です。七分に一本全国各地へとバスが発っていく、年間数十万人が利用する交通のハブです。
日々何万人もの人が行き交うその場所の、象徴的なゲートに、時代を超えて価値を高めていくことを目指した、西陣織の革新的なアートが使用されます。
職人の街の伝統を受け、世界の玄関口になる場所に、細尾の作品に触れていただける新しい発信地ができることになります。