――筆者のデレク・ホーストメイヤー氏は、ジョージメイソン大学ビジネススクール(バージニア州)教授
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プロの資産運用マネジャーは、特に金利上昇局面で、顧客のポートフォリオに「バーベル」戦略を取り入れる効果を強調することが多々ある。この投資法は、単純に言えば、所与の変数の両極に投資し、その中間にあるものを避ける投資戦略だ。株式のバリュエーションで考えた場合はグロース株とバリュー株のみ、債券の信用度の場合はハイイールド債とローイールド債のみに投資する。
この戦略が依拠する考え方の一部は次のようなものである。つまり、行動バイアスにより、投資家はバリュエーションのような変数的な資産の特性に関しては両極を避ける傾向があり、資産クラスの両極端は過小評価されていることが少なくないという見方だ。これは、金利の不確実性が高まっている環境など、バイアスがより強くなる可能性がある場合に特に当てはまる。
様々なバーベル戦略を長期的に見た場合、パフォーマンスはどうなっているのだろうか。筆者のリサーチアシスタント(ダリアン・ウィットフィールドとアシーナ・ソロモンズ)と私は、50年前から現在までのパフォーマンスを検証してみた。わかったのは、バーベル戦略は長期的には目立った超過リターンをもたらさないが、金利が上昇している期間(現在われわれが置かれている環境)は大きなバリューをもたらすことがある。