東京ディズニーの「待ち時間を買う」サービス
1アトラクション2000円は妥当なのか徹底検証
東京ディズニーリゾート(TDR)は2022年5月19日、新サービス「ディズニー・プレミアアクセス」を導入した。これは、アトラクションを短い待ち時間で優先的に利用できる、これまでの「ファストパス」サービスが有料化されたようなもの。パーク入園後、「東京ディズニーリゾート・アプリ」を使って対象アトラクションを時間指定で予約、所定の料金を払う仕組みだ。
対象アトラクションはこれまで通り並んで待てば利用できるが、滞在時間が限られるゲストや、パークを計画的に楽しみたいゲストにとっては、プレミアアクセスの登場で過ごし方の選択肢が増えた(ただし、販売数限定)。いわば「時間を買う」サービスである。
現在の対象アトラクションは、東京ディズニーランドに20年9月オープンした「美女と野獣“魔法のものがたり”」を筆頭に、6月10日からは東京ディズニーシーの「トイ・ストーリー・マニア!」と「ソアリン:ファンタスティック・フライト」も加わった。
プレミアアクセスの料金は1アトラクションにつき1回2000円(パークチケットとは別料金)に設定されている。前述したファストパスや、コロナ禍以降に導入された「スタンバイパス」と「エントリー受付」も無料であることから、プレミアアクセスは賛否両論で、一部ゲストからは「高すぎる」と不満の声も聞かれる。
それではいったい、プレミアアクセスの「妥当な価格」とはいくらなのか。プレミアアクセスが2000円であることへの「高い」「安い」という感覚は人により異なるだろう。この価格に対する価値観を調査した「PSM(Price Sensitivity Measurement)」、いわゆる「価格感度測定」の結果を、次ページ以降で紹介する。なお、恐らくTDRも同様の調査はしていると思うが、こうした調査結果を発表するのは日本初であろう。