ディズニー「入園者は量より質」へ転換、コロナからの完全復活へ手応えは?Photo:Tomohiro Ohsumi/gettyimages

コロナ禍だけでなく、円安や資材高の影響も相まって、多くの業界や企業のビジネスは混乱状態にある。その状況下でも、苦境を打破できた企業とそうでない企業との間で勝敗が分かれている。そこで、上場企業が発表した直近四半期の決算における売上高を前年同期と比べ、各業界の主要企業が置かれた状況を分析した。今回は、オリエンタルランド、帝国ホテルの「観光/レジャー」業界2社について解説する。(ダイヤモンド編集部 宝金奏恵)

帝国ホテルは6割超の増収、
オリエンタルランドも好調続く

 企業の決算データを基に「直近四半期の業績」に焦点を当て、前年同期比で増収率を算出した。今回の対象は以下の観光/レジャー業界2社。対象期間は22年4~6月期としている。

 各社の増収率は以下の通りだった。

・オリエンタルランド
 増収率:97.0%(四半期の売上高982億円)
・帝国ホテル
 増収率:63.0%(四半期の売上高94億円)

※エイチ・アイ・エスは会計方針の変更に伴い、前年同期比増減率が非開示のため、掲載を見送った。

 いずれも前年同期比で大幅な増収となった観光/レジャー業界2社。オリエンタルランドは売上高がほぼ2倍となる増収率で、帝国ホテルも6割超の増収だった。

 2社ともに絶好調にみえるが、新型コロナウイルス禍による大幅減収からの反動増の影響はいまだに大きい。コロナ前と比べた売上高はどの程度の水準にあるのか。

 また、オリエンタルランドも帝国ホテルも、新たな戦略を模索する過渡期のようだ。一体どんな戦略なのか。

 次ページでは各社の増収率の推移を紹介するとともに、詳しく解説する。