ヘッジファンドの元ポートフォリオマネジャーが、まだ合法化もされていない治療薬に投資したいという人々から数百万ドルを調達した。ブロム・レクター氏(31)は幻覚剤のみに投資する数少ないベンチャーキャピタリストの1人だ。10年前からLSDなどの薬物を試しているが、そうした関心が仕事になるとは想像したこともなかった。かつてヘッジファンドでポートフォリオマネジャーを務めていたレクター氏。まだ合法化もされていない治療薬に投資したい科学者や資本家、暗号資産の投資家から数百万ドルを調達した。投資家は、いずれ幻覚剤が医療目的と娯楽目的で承認され、合法大麻を上回るスピードで発展すると期待している。レクター氏はロサンゼルスのクラベル・キャピタル・マネジメントでクオンツリサーチャーとして働いていたが、2020年12月に精神的に燃え尽きた。数カ月後、ポッドキャストを立ち上げ、まだ新しい幻覚剤市場について調べると、リスナーから投資のアイデアを聞かれるようになった。このことがきっかけで、秋に自身のベンチャーキャピタル「エンパス・ベンチャーズ」を立ち上げた。