午後のワイドショー「ゴゴスマ」(TBS系)を、東海ローカルから全国の人気番組へと躍進させた立役者である同番組MCの石井亮次アナウンサー。威圧感ゼロなのに場の空気をしっかりつかみ、共演者からも視聴者からも信頼と好感度を寄せられるその神トーク術が、今、話題となっている。本連載では、「話し方の極意」を初めて明かした著書『ゴゴスマ石井のなぜか得する話し方』から、コミュ下手でもすぐに使える会話の心構えとテクニックをお伝えする。
会話でいちばん大事なことは相手にわかってもらうこと
僕は、「ゴゴスマ」では中学2年生でもちゃんとわかるように、しかも画面を見ずに、耳だけで聞いている視聴者にもわかりやすく話すことをいちばん大事にしています。本書でも書いた通り、「易しさ」こそが「優しさ」だと思っているからです。
そして、それはもちろん、日常会話でも同じだと思います。
ついつい、「賢く見せたい」欲が高じると、難しい言葉や、意識高そうに見えるカタカナ語を使いたくなりますが、ぐっと我慢。自分が「アホ」に思われるリスクより、言っていることが相手にわからない、伝わらないことのほうが問題です。
やってみるとわかると思いますが、難しい言葉や意識高そうな言葉を使うより、簡単な言葉だけで話すほうが、実はとても難しいです。いつもわかったかのように使っている、難しい言葉やカタカナ語を、噛みくだいて説明するには、その言葉の本当の意味をしっかり理解していないとできませんから。
ゴゴスマ石井的「言い換えマスト」の頻出カタカナ語ベスト9
特に最近増えている「カタカナ語」は、「ジュース」レベル以外、全部言い換えたほうがいいんじゃないか、くらいに思っています。
たとえば、最近よく聞く次のような言葉。カタカナでなくてもいいのではないでしょうか。
モチベーション →やる気
ソリューション →こたえ
コンセンサス→ 同意
バリュー →価値
アサイン→ 任命する
エビデンス→ 証拠
サスティナブル→ 持続可能な
ダイバーシティ→多様性
インフルエンサー→ 影響力のある人
「易しく話す」ために、僕はほかにも、下記のようなことを心がけています。
· ちょっと難しいかなと思った単語は説明を入れる。
· 重要なところは、繰り返す。
· 質問に答える時は、質問に答えてから「これで聞かれたことの答えになってます?」と確認する。
· 自分が話していて、長くなってしまった時は、「ごめんなさいね、何が言いたいかというと、結局……」と自分で要約してまとめる。
ぜひ、試してみてください。
*本記事は、「ゴゴスマ石井の なぜか得する話し方」から抜粋・編集したものです。