西側諸国が供与した最新兵器がウクライナに戦況の好転をもたらしつつある。だが、全面的な反転攻勢につながり、戦争の長期化を避けられるかは不透明と西側当局者は話している。米国の高機動ロケット砲システム「HIMARS(ハイマース)」をはじめ、フランスや英国、ドイツ、ポーランドなど西側諸国が供与した兵器は、ここにきて前線から遠く離れたロシア軍基地に直接的な打撃を与え始めた。最近ではロシアの弾薬庫を爆破している。ロシアは足元、密集地への集中砲撃でウクライナ東部の領土制圧を進めており、こうしたウクライナの反撃は極めて重要な意味を持つ。米国防関連のある高官は「ウクライナは前線から遠く離れた国内のロシア拠点についても確実に破壊できるようになった。これによりロシアが砲撃作戦を行う能力は著しく落ちる」と話す。