米国防総省が、アフガニスタン紛争での米軍の役割を記した報告書の作成を進めている。事情に詳しい関係者らが明らかにした。極めて機密性が高いこれら文書の公表の可否については、まだ判断が下されていないという。報告書の素案は7月に入り国防総省の複数の高官に提出された。米政府各機関はアフガニスタンにおいて政府が果たした役割の記録を取りまとめていて、今回の素案も「アフター・アクション・リポート」と呼ばれる複数の事後報告書の一部となる。現時点でこれら報告書はいずれも非公表となっており、特にアフガン紛争の末期における政府の意思決定や政策実行に関する情報は公になっていない。米国では11月に中間選挙が控えていることからも、これら内部調査の結果は政治的にも緊張をはらんだものとなる。ジョー・バイデン大統領はアフガン撤退の判断を巡り、主に共和党議員に加え、一部の軍関係者を含む国家安全保障当局者から批判を受けている。