ロシアの治安当局は6月下旬、シベリアのノボシビルスク市で膵臓(すいぞう)がん(ステージ4)の治療を受けていた物理学者ドミトリー・コルカー氏を病院のベッドから連れ出し、国家反逆罪で収監するため、4時間かけて空路でモスクワの刑務所に移送した。当時、チューブを通じて食事を与えられていたコルカー氏は、3日後に刑務所で死亡した。検察当局は、コルカー氏が外国勢力の利益のために働いていたと主張している。同氏の弁護士アレクサンダー・ヒュードロフ氏は、コルカー氏の死亡前に容疑を示す文書を読んでいなかったと言う。ヒュードロフ氏は、ロシア政府による取り締まりが拡大する中、国民なら誰も国家への忠誠心に疑いをかけられる余地があってはならないことを当局者が示そうとしたと考えている。
ロシアの戦時弾圧拡大、完全な忠誠求める
物理学者・経済学者・プロホッケー選手も拘束
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