「お金は欲しいけど、仕事はしたくない」「仕事はキライじゃないけど、お金のために働くのはイヤだ」「定年まで働くなんて考えられない!」
そんな思いが少しでもあるのなら参考にしたいのが、入社4年目の26歳でFIRE(経済的自立と早期リタイア)を果たした遠藤洋氏の著書『投資をしながら自由に生きる』(ダイヤモンド社)だ。仕事をしながら小型株集中投資によって資産を築いた著者が、「最速でお金から自由になる」ための秘策を伝授! さらに、「お金」にも「時間」にも「場所」にも縛られず、好きなことで楽しみしながらお金を得て、自ら実践している人生を最大限に満喫する方法を徹底指南する。
※本稿は『投資をしながら自由に生きる』より一部を抜粋・編集したものです。
お客さんにとっての「価値」
【前回】からの続き
「価値提供」をするうえで大切なのは、次の2点を明確にすることです。
「自分にとってのお客さんは誰か?」「お客さんはどんな価値を求めているか?」
【前回】のシェフの例で考えてみましょう。
→ レストランに来てくれる人(特に何度もリピートしてくれる人)
●お客さんはどんな価値を求めているか?
→ 美味しい食体験(料理の味、接客、雰囲気、提供スピード、コスパ)
シェフの例でいうと、お客さんはレストランの来店客です。そのなかでも大切にすべきお客さんは、何度も足しげく通ってくれる常連客です。その常連客がどんな価値を求めてリピートしてくれているのかを知ることが大切です。
自分にとってのお客さんとは?
【前回】の例では、「一般的な飲食店は料理の味が大切」という話をしましたが、もちろん実際はそう単純な話ではありません。
ミシュランに掲載されるような高級レストランは、料理の味だけでなく、お店の雰囲気や清潔さ、使う食器やグラスの質、接客、照明の明るさ、料理を提供するタイミングなど、そのすべてにしっかりと気を使う必要があります。
駅前の定食屋さんであれば、コスパがよくてお腹いっぱいになって、そこそこ美味しい食事が提供できれば、接客が多少雑でもお客さんはリピートするかもしれません。これがスナックになると、食事はふつうでお酒が多少高くても、そのスナックのママさんや常連客に会うため、地元の人が夜な夜な集まるかもしれません。
同じ飲食店でも、どんな人がお客さんで、そのお客さんがどんな価値を求めて来てくれるのかは、まったく異なるのです。
お客は誰で、どんな価値を求めているか?
あなたのいまの仕事での「お客さんは誰か?」「お客さんはどんな価値を求めているか?」を考えてみてください。
●あなたにとってのお客さんは誰か?
●お客さんはどんな価値をあなたに求めているか?
●自分にとってのお客さんは誰か?
ウェブサイトの作成にお金を払ってくれる会社や個人
●お客さんはどんな価値を自分に求めているか?
コンバージョン率が高いウェブサイトの作成
サイト内での滞在時間が長くなるウェブサイトの作成
イメージアップにつながるウェブサイトの作成
お客さんが誰で、どんな目的でお金を払っているかによって、求めている価値は違います。たとえば、同じウェブ制作でも、ネット通販(EC)サイトをつくるのか、それとも企業のホームページをつくるのかによっても、求められる価値は異なります。
ECサイトであれば、コンバージョン率(サイトを訪れた人が最終的に商品を購入する割合)が高いことが第一の価値となるはずです。一方、企業のホームページであれば、会社の魅力が伝わり、利便性も高く、イメージアップにつながることが第一の価値となります。
「時間」ではなく「価値」を提供することでお金を得るためには、まず「お客さんが真に求める価値」が何かを的確に見抜く必要があるのです。
※本稿は『投資をしながら自由に生きる』より一部を抜粋・編集したものです。