data manipulation:
データ改ざん

トランプ米大統領が労働統計局トップを解任、米国が「バナナ共和国」化してしまうのか?

 トランプ米大統領が8月1日、労働統計局(BLS)のエリカ・マッケンターファー局長を解任した。「急進左派の民主党を利するように雇用統計を政治的に操作した」と決め付けて。

 局長解任は政界や経済界全体に衝撃を与えている。トランプ政権が組織的な「データ改ざん(data manipulation)」に突き進むのではないか――こんな不安が出ているのだ。元BLS局長らで構成する民間団体「BLSの友人たち(FBLS)」は次の声明を出した。

This rationale for firing Dr. McEntarfer is without merit and undermines the credibility of federal economic statistics that are a cornerstone of intelligent economic decision-making by businesses,families, and policymakers. U.S. official statistics are the gold standard globally.
(マッケンターファー博士の解任には何の根拠もない。世界のゴールドスタンダードと見なされてきた米国経済統計の信頼性が揺らぎかねない。経済の実態を示す正確なデータがなければ、企業や家族、政策当局が適切な意思決定を行えなくなる。)

 国家によるデータ改ざんが悲惨な結末を招くというのは歴史が証明している。代表例はギリシャだ。