米議会下院は、法定通貨と連動する暗号資産(仮想通貨)「ステーブルコイン」の規制に向けた超党派法案の審議を8月の休会後に先送りする見通しだ。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。同法案に合意できていれば、事実上の無規制状態で発展してきた業界により厳しい規制を初めて課すための重要な一歩となるはずだった。バイデン政権関係者や超党派議員らは、現行法にこうした新たな資産に関する包括的基準の定めがないことを懸念し、ステーブルコインが金融安定性に対する潜在的なリスクになっていると警鐘を鳴らしてきた。関係者によると、下院金融委員会のマクシーン・ウォーターズ委員長(民主、カリフォルニア州)と同委員会共和党トップのパトリック・マクヘンリー下院議員(ノースカロライナ州)との合意に向けて調整に当たっていた議員らは、27日に仮設定された委員会採決日の前に法案の草案を取りまとめることができなかった。