米格安航空会社(LCC)ジェットブルー・エアウェイズは、同業スピリット航空の買収のために、なぜそこまで激しく戦い、そこまで大きな金額を提示したのか。最大の理由は、北米のパイロット不足かもしれない。ジェットブルーは28日、スピリットがフロンティア航空との合併合意を前日に解消したことを受け、スピリットの買収を発表した。スピリットの取締役会は、株主自身の利益(ジェットブルーからはより大きな資金を得られる)よりもフロンティアの合理的な買収提案を選ぶよう、株主を説得することができなかった。フロンティアのビル・フランケ会長にとって、これは痛恨の極みだ。同会長は、2006~2013年のスピリット航空の先駆的超低価格モデルへの転換を主導した人物だ。方針の近いこの2つの航空会社の統合は同会長の仕事の集大成となり、手っ取り早くスケールメリットを得られるはずだった。