「なんとなくいつも憂うつ」「不安になりやすい」「ついがんばりすぎてしまう」……生きづらさを感じているものの、精神科や心療内科を受診したり、精神分析を受けるにはハードルが高い、と感じている人にぜひ読んでほしいのが、2022年8月3日発売の『こころの葛藤はすべて私の味方だ。 「本当の自分」を見つけて癒すフロイトの教え』(チョン・ドオン著 藤田麗子訳)だ。本書の原著である『フロイトの椅子 隠された私と向き合う、精神分析の物語』は、韓国のベストセラー。このたび、2回の改訂を経て日本での刊行が決定した。著者の精神科医のチョン・ドオン氏は韓国初の精神分析家であり、ソウル大学医学部やソウル大学病院の教授を30年以上にわたって務め、臨床と指導の第一線で活躍。精神科、神経科、睡眠医学の専門医として各種メディアで韓国の名医に選ばれている。この本は、フロイトの精神分析をベースに自分の隠された思いを探り、なかなか解決しない心の悩みとその原因を突きとめるヒントをくれる。読むうちに長椅子にゆったりと横になり、精神分析家に自分の複雑な心のうちを話しながら、心を解き放っていくようなひとときが味わえる。「もっと自分らしく生きたい!」という読者の期待に応え、隠された心の傷を癒すためのヒントを与えてくれる1冊。今回は日本版の刊行を記念して、本書から特別に一部抜粋・編集して紹介する。

【精神科医が教える】「あいつばかりずるい!」と思ったときに、つい出てしまう行動のクセとは?Photo: Adobe Stock

「どうして私の手に入らないものをあの人が持っているのだろう」

ねたみは平準化のプロです。

自分のレベルを上げられないとわかったら、他人を引きずり降ろすことで同じ立場に立とうとします。

ねたみの国では、眺めがよくて暮らしやすい高層ビルを建てることはできません。

誰もが同じ高さで同じ形の2階建てに住んでいます。そして、誰かが少しでもいい暮らしをしていようものなら、すぐに不満が発生します。

「あの人があれを持っている。私は持っていないのに。どうして私の手に入らないものをあの人が持っているんだろう? こんな世の中はおかしい!」

こういった心のささやきがねたみです。

このネガティブなエネルギーは、相手の価値を下げようとする方向に働きます。

こんなことをしても身の破滅を招くことになるだけです。

しかし驚くべきことに、このような落とし穴にはまる人は、少なくありません。