米製薬大手ファイザーの新型コロナウイルス経口治療薬「パクスロビド」は、コロナ感染者が重症化を防ぐために自宅で簡単に服用できる薬がついに登場したという意味で、パンデミック対策に新たな局面を告げるものだった。だがパクスロビドが使用されるようになって間もなく、少数の患者が、治療終了後、数日たって再び陽性になったことが報告され始めた。ホワイトハウスによると、ジョー・バイデン大統領もこのケースに当たる。新たな証拠によると、この症例はパクスロビドを服用した人のごく一部で発生し、軽度から中程度の傾向があり、入院することなく治癒することが分かっている。だが、再び陽性になる原因は調査中だ。ボストンにあるブリガム・アンド・ウィメンズ病院とハーバード・メディカル・スクールのポール・サックス教授によると、これまでの研究から、5日間の治療では十分でない、あるいは薬の効力が十分でないという説が裏付けられている。