経営コンサルタントの神田昌典氏が、アメリカで百年以上続く売れるコピーライティング技術を日本で普及させ、はや25年。その集大成が『コピーライティング技術大全──百年売れ続ける言葉の原則』だ。東証プライム上場社長で現役マーケッターの木下社長が、「3520円はタダみたいなものだ」と強力推薦する本が話題になっている。スマホ時代に完全対応し、従来のコピーライティング書の常識を凌駕する本書のポイントを抜粋して紹介する。

顧客 ターゲットPhoto: Adobe Stock

読み手を惹きつけ、
納得感を強める

 コピーライティングの肝「PMM」を深く掘り下げられたら、「何を言うか」は万全だ。

 これを読み手に存分に伝えるために必要なのが、「どう言うか」の技術である。

 「どう言うか」の様々な技術を組み合わせることで、さらに成約率を高められる。

 重要なのは、読み手を惹きつけ、納得感を強めること。

 LPを読んで「なるほど、そうか」と読み手が納得してくれれば、購入確率はグッと高くなる。

 逆にいうと、PMMがぴったりでも、読み手の納得感がなければ、購入には至らない

 本書第7章では、読み手の納得感を高め、成約率を高める32のライティング技術について解説している。ぜひ参考にしてほしい。

 ここでは少しずつ紹介していこう。

コピーを研ぎ澄ます技術

 まず、はじめに理解してほしいのは、自分が書いた=投げかけたメッセージどおりの顧客が集まるということだ。

 「どこよりも安い」と投げかけると、どこよりも安いところから買いたい顧客が集まる。

 もし、「価格は高いが、素材は超一流」と投げかけた場合は、価格は高くても品質重視の人たちが集まる。

 だから、「自分はどんな顧客を集めたいのか?」をよく考えてメッセージを練る必要がある。

 「PMMサーチシート」(本書第6章)で「理想の顧客」像を考えるのはそのためだ。

 自分の価値観に合う顧客を集めたいなら、理想の顧客に合うメッセージを投げかけてみよう。

 これは、メッセージ内容だけではない。色のトーンを含めたLPのデザインによっても、メッセージどおりの顧客が集まる。

 赤と黒の「どぎつい」トーンなら派手好きな人が集まってくるし、パステル調なら、ソフトな感じを好む人が集まる。

 ここで少しでも違和感があると、顧客はすぐ離脱する。

 言葉遣いのトーンも、力強いものか、やわらかいものか、どんな人に反応してほしいかをよく考えながら、メッセージを練り込もう。

ベネフィットを深く掘り下げる技術

 ベネフィットは、コピーライティングで最も重要だ。

 特徴をとらえ、ベネフィットに変換する方法は本書39ページで触れたが、ここでは、ベネフィットを深く掘り下げる方法を紹介する。

 次の事例は、本書178ページの歯科医院向け接遇講座だ。

 まず、ベネフィットの掘り下げが浅い例を見てみよう。

【日本一のマーケッター特別講義】ラスト1%、詰めの甘い人が犯している、ベネフィット訴求の残念な盲点

 クレームは誰でも避けたいもの。それが減るのはベネフィットだ。

 しかし、ここで次ページの図のように、さらに深く掘り下げてみよう。

 直接的なベネフィットは「患者からのクレームが減る」だが、「その結果どうなる?」と何度も自分に問いかけることで、ベネフィットを掘り下げられる

【日本一のマーケッター特別講義】ラスト1%、詰めの甘い人が犯している、ベネフィット訴求の残念な盲点

 このフローチャートを次のような文章にまとめるのだ。

 この講座を受けることで、スタッフの接遇が改善される。

 その結果、院長もスタッフも治療に専念でき、患者の満足度が高まる。

 だから、定期検診でのリピート率が向上し、経営が安定する

 やや冗長に見えるが、順序立てて、ベネフィットを掘り下げることで、読み手は納得して読み進められる。

 このプロセスを実際のLP・セールスレターに落とし込めば、読み手は「なるほど!そういうことか」と次を読みたくなるのだ。

 だが、「特徴」からいきなり最終的なベネフィットに飛んでしまうと、読み手の頭に「?」が浮かび、信じられなくなる

 たとえば、「300以上の歯科医院スタッフ教育実績があるから経営が安定する」と一足飛びで表現するとどうだろう。

 途中経過がないので、なぜ経営が安定するのか?イマイチ釈然としない。そうなると、途中で離脱してしまうのだ。

PS.1.『コピーライティング技術大全』の活用法を解説したセミナー動画をご覧いただけます。
(この動画は予告なく終了することがあります)

PS.2.本書の巻頭・巻末には、あなたの売上を劇的に上げる4つの最強の武器…【PMMサーチシート】【PMMセルフチェックシート】【「BTRNUTSS」見出しチェッカー】【PASBECONAテンプレート】を書籍初公開しました。
 そしてこのたび、【広告評価プログラム】について特許を取得しました。

 これら4つの武器は、四半世紀の叡智を凝縮したもので、即効性と再現性が担保されています。

【日本一のマーケッター特別講義】ラスト1%、詰めの甘い人が犯している、ベネフィット訴求の残念な盲点

(本原稿は、発売たちまち大重版となった、神田昌典・衣田順一著『コピーライティング技術大全──百年売れ続ける言葉の原則』からの抜粋です)