「お客様との関係を作るのが難しい」と感じているビジネスパーソンは少なくないと思います。人対人ですから、相性の問題もあるでしょう。さらに“成果”という厳しい現実が、継続的な関係を作れない原因となって立ちふさがります。そんな中、成果が出なくてもお客様から「ありがとうございます」と言われ、以降も相談が絶えないセールスも存在します。何がその命運を分けるのでしょうか。(ビジネスコンサルタント・作家、株式会社HIROWA代表取締役、京都光華女子大学キャリア形成学科客員教授 和田裕美)
成果が出なくてもお客様から感謝される営業マンは何が違うのか
お客様と継続的な関係を築くためには、何よりも「成果」が必要だと考えているセールスパーソンは少なくありません。もちろん、成果が出るに越したことはないのですが、実は、成果が出なくても「ありがとうございます」とお客様から感謝され、取引が途切れることなく、継続的な関係を築ける人もいます。
皆さんの周りにも、特別な能力や専門的な知識を有しているわけでもないのに、なぜか取引が始まったお客様がほとんど離れず、さらに、規模の大きな受注が舞い込むなど、いわゆる“売れっ子のセールス”が一人はいるでしょう。
そんな優れたセールスパーソンが共通して徹底しているのは、まさに「成果だけではない別の何か」。難しい技術や専門的な知識を持っていなくても再現できる、実にシンプルなコトだったりするのです。
次ページでは、たとえ成果が出なくてもお客様と継続的な関係を築くことができる人が徹底している「三つのこと」について解説します。