開成・桜蔭・筑波大駒場・渋谷幕張…。東京・吉祥寺を中心に都内に展開している進学塾VAMOSは、「入塾テストなし・先着順」で生徒を選抜しないのに有名難関校に続々合格させると話題の塾だ。男女別カリキュラムを取り入れたロジカルで科学的な学習法は、特にエリート父親層から圧倒的な支持を集めている。本連載では話題の新刊『ひとりっ子の学力の伸ばし方』を上梓したVAMOSの代表・富永雄輔氏に、保護者からよく聞かれる質問とその回答を教えてもらった。
「普通の環境」を用意してあげる
まず、友だちが少ないことを否定しないことが大切です。「量より質」という考え方もあるのではないかと思います。
そのうえで、そうは言っても量がほしいという方に知っていただきたいのは、「会話がうまくできない子ども」が多くいるという事実です。
ご両親に見ていただきたいのは、子どもが上のレベルで会話ができてないのか、下のレベルで会話ができてないのか。
精神年齢が高すぎて会話ができていないケースもあれば、逆に低すぎて会話ができていないケースもあるわけです。
お子さんの特性とその学校のお友だちの特性があっていないと会話がうまくいかないことがあります。
ものすごく知的好奇心が豊かで、それ故にまわりの子と会話があわないケースがありますが、難関校を受験した結果、中学校では仲のいい友人が見つかることもあります。
やはり難関校には、知識欲が高い子が多いですから、そこでやっと友だちが見つかるということもあるんです。
また、家庭の中である意味「普通の環境」を用意してあげないと会話がずれてしまうことがあります。
テレビやYouTubeが見れる環境にない、流行りのマンガを読める環境にないといったことです。そうなると共通の話題が持てないので、会話についていけなくなります。
友だちと共有できる話題や知識、そういうところをちゃんと家庭で用意してあげるという意識も大切だと思います。