開成・桜蔭・筑波大駒場・渋谷幕張…。東京・吉祥寺を中心に都内に展開している進学塾VAMOSは、「入塾テストなし・先着順」で生徒を選抜しないのに有名難関校に続々合格させると話題の塾だ。男女別カリキュラムを取り入れたロジカルで科学的な学習法は、特にエリート父親層から圧倒的な支持を集めている。本連載では話題の新刊『ひとりっ子の学力の伸ばし方』を上梓したVAMOSの代表・富永雄輔氏に、保護者からよく聞かれる質問とその回答を教えてもらった。

「子どもに集中力がない!」と悩む親が絶対に知っておきたいことPhoto: Adobe Stock

「好きなもの」を早く見つけること

Q. 子どもが飽きっぽい性格で困っています。物事を継続できる子になってほしいのですが、アドバイスはありますか?

 第一に、何をもって飽きっぽいとご両親が判断しているのかがポイントです。

 そもそも飽きっぽさや集中力には標準的なタイムや基準があるわけではありません。まず、飽きっぽさや集中力というのが「すごくあやふやなもの」だということを知っておいてください。

「うちの子には集中力があります」と言っている人にも関係する話で、自分は「ある」と思っていても、周りから見たら「ない」というケースもあると思います。

 さて、そんな前提のうえで何が大切になるかと言うと、「子どもが自分の一番好きなものを早く見つけること」です。

 それがYouTubeであっても、サッカーであっても、漫画でも、何でもいいでしょう。

 好きなものを見つけて、その集中力がどれぐらい続くのかを見ていただければと思います。

 これに関しては、ゲームでも問題ありません。ちょっと難しいことを言うようですが、飽きっぽい子に関しては、その「理由」を見つけてもらいたい。

「難しくてできない」から飽きっぽくなるのか、「簡単なこと」だったら続くのか、それとも「興味がない」のかなど、様々な理由があると思います。

 興味のあることですら続かないとなると、それは集中力に問題があって、物事のほうには問題がないとわかります。ですが、YouTubeやゲームはすごい好きだけど勉強が嫌いという子もいると思います。

 そういう子は「勉強における集中力」に問題があるわけであって、勉強のやり方を変えれば、グッと集中力が高まることがあります。

 この場合には、「勉強に関心を持ってもらう努力」「環境づくり」を両親がすることが大事です。

 飽きっぽいからと諦める必要はまったくありません。少し環境や方法を変えるだけで伸びる子はいますから、いろいろと試行錯誤するべきだと思います。

 一方で、そもそも集中力がないケースは、幼さが原因であることが多いです。この場合は、短い時間から集中力をつける練習をするべきです。ちょっとずつ伸ばしていく努力をするしかありません。