ビジネスパーソンの悩みの多くは人間関係に由来するものではないだろうか。現在、この問題をはじめ、仕事にまつわる多くの悩みを圧倒的な説得力をもって解決することで人気なのが、プロデューサー・佐久間宣行さん初のビジネス書『佐久間宣行のずるい仕事術』だ。この本はSNSで「働くすべての人に読んでほしい」「人生の教科書にします」と絶賛コメントが多数寄せられている。ここでは本書から佐久間氏が提唱する仕事術の一部をお届けする。

「頭のいい人、悪い人」を分ける人付き合いのちょっとしたコツPhoto: Adobe Stock

「付き合いの悪いヤツ」でいい

 持って生まれた才能なのか、不思議な「後輩力」の持ち主がいる。

 上司や先輩からやたら目をかけられて、ランチ飲み会に誘われるタイプの人間だ。

 でも、人なつっこい彼らを、うらやましく思う必要なんてまったくない。

 上司や先輩と濃い人間関係を築くことにはもちろんトクもあるけれど、「付き合い」も増えてしまう。

 つまり完全なトレードオフなのだ。

「かわいい後輩」より「頼れる若手」になる

 彼らはその関係をキープするために、なにより大事な自分の時間を差し出している。

 だから僕は「かわいい後輩」より「頼れる若手」を目指してきた。

 愛嬌よりも信用。

 仕事さえちゃんとすれば批判されることはない。

希少価値をもつ

 「かわいい後輩」はどんな誘いも断らないから、いつしか「いて当然」の人になる。

 そうなると定食に必ずつく味噌汁みたいになって、希少価値がなくなってしまう。

 たとえば僕が会社の飲み会に顔を出すと、「佐久間、来てくれたんだ!」と毎回喜んでもらえた。

「いて当然」じゃないから、「いると喜ばれる」。

安く使われなくていい

「かわいげのない若手」として生きていると、仕事のうえでも都合がいい。

 安く使われることが減るし、自分の仕事に集中できる。

 しかもときどき、面倒臭い仕事を引き受けると、子猫を拾ったヤンキーよろしく、「なんだあいつ、じつはいいヤツじゃん」となってものすごく感謝される。

一つの「戦略」ととらえる

 自分のプレゼンスや価値を高め、時間を優先するために、まわりと一定の距離を保つこと。

 これも仕事に集中するための「戦略」だ。

 仕事さえ誠実にこなしていれば、人間関係で勝負する必要はない。

 安心して「付き合いの悪いヤツ」になっていい。

『佐久間宣行のずるい仕事術』より)

本書には、この他にも、たくさんの仕事術が収録されています)