北朝鮮は中国をまねて
ロックダウン一辺倒

 中国のSNSでは、自称北朝鮮在住という中国人の投稿(表示されているIP元は吉林省)が確認できた。

 投稿主が滞在しているという羅先特別市や北朝鮮全土では5月現在、PCR検査の体制が整っていないので、PCR検査は一切行われていないと言及している。

 5月当時、北朝鮮では、発熱の症状が確認されたらすぐにホテルや自宅で隔離。その後、都市封鎖(ロックダウン)を感染対策としてひたすら繰り返していた。

 5月12日、北朝鮮で初感染者を認めた直後、金正恩(キム・ジョンウン)総書記が、中国の感染対策を参考にすると明言。要するに、北朝鮮はあの世界保健機関(WHO)ですら難癖をつけ始めた、「ゼロコロナ政策」をロールモデルにすると宣言したことになる。

 中国はさぞ気分が良いことだろう。中国では、昨年秋に他国の新型コロナ対策を肯定的に報じないように情報統制を敷いた。しかし、北朝鮮の感染状況については、多くの記事や投稿が確認できる。気分よく黙認しているとみられる。

 実際、北朝鮮での発熱者向けの治療には、中国の市販漢方薬が使われているようだ。具体的な名称として中国朝鮮族の医師が確認したのは、連花清瘟という2003年に重症急性呼吸器症候群(SARS)の治療目的に開発された漢方薬だ。

 街の薬局で、1箱20元(約400円)くらいで買うことができるものだ。