開成・桜蔭・筑波大駒場・渋谷幕張…。東京・吉祥寺を中心に都内に展開している進学塾VAMOSは、「入塾テストなし・先着順」で生徒を選抜しないのに有名難関校に続々合格させると話題の塾だ。男女別カリキュラムを取り入れたロジカルで科学的な学習法は、特にエリート父親層から圧倒的な支持を集めている。本連載では話題の新刊『ひとりっ子の学力の伸ばし方』を上梓したVAMOSの代表・富永雄輔氏に、保護者からよく聞かれる質問とその回答を教えてもらった。

【中学受験・話題の塾講師が教える】志望校を変更するタイムリミットが「6年生の10月」な理由Photo: Adobe Stock
Q. 志望校のレベルと子どもの偏差値に乖離があります。志望校の変更についてアドバイスをお願いします。

 志望校を変えるタイミングは2つあります。1つ目は「本人が変えたい」と言ったときです。

 受験勉強している当人が「目指していること」が辛くなってしまうことがあります。自信を失ってしまうケースですね。それが切り替えのいちばんいいタイミングです。

 志望校に関しては保護者の意向もあるでしょうが、受験生本人の考えがなにより大切だと思います。

 このケース以外は、「6年生の10月」といつも伝えています。

 無数の学校から1校しか行けないという状況のなかで、その1校が果たして本当に偏差値が乖離してる学校でいいのだろうか、別の学校でいいところがあるのではないかと探して間にあうのが9月だと思います。

 今の学校は通年で説明会をやっていることがほとんどなので、夏休みが過ぎていても間にあいます。

 偏差値だけを見て志望校を変えるのであれば10月以降でも間にあうでしょうが、お子さんにあう学校を見つけることを考慮するとこの時期がリミットと考えてください。

 受験の成否において本人のモチベーションは当然ですが重要です。志望校を変えるにしても本人が行きたいと思える学校を一緒に探してあげてください。