新型コロナウイルス感染拡大や
水際対策によって抑制された
2021年のインバウンドの人数

新型コロナウイルス感染拡大や水際対策によって抑制された2021年のインバウンドの人数インバウンド上位20カ国の2003~19年のデータを基に、対円実質為替レートや出国元の経済規模などから感染が拡大しなかった場合のインバウンドの人数を推計。実績との差を掲載

 インバウンド(訪日外国人)の回復が水際対策で妨げられている。

 岸田政権は2022年9月7日に水際対策を緩和した。入国者数上限を1日当たり2万人から5万人に引き上げ、ワクチン3回接種を条件に陰性証明の提出を不要にするなどした。だが、緩和後も訪日ビザを取得しなければならず、受け入れはツアー客に限られる。

 水際対策を厳しくしても、変異株の国内流入を防ぐことはできなかった。また、日本政府が認めるワクチンを3回接種した外国人と日本人との間で、感染拡大リスクに違いはないはずだ。欧米の主要国は水際対策をほぼ撤廃しており、日本の対応は後れを取っている。