「売れないものを作り続ける日本人」のたった1つの特徴ひろゆき氏(撮影:榊智朗)

SNSの総フォロワー数は300万人を超え、YouTube動画の月間再生数は3億回を超えるなど、現在、日本中で大ブレイク中のひろゆき氏。
彼の最新刊『99%はバイアス』では、「ブレイクの秘訣」を明かし、「どうすれば影響力を持てるのか?」「口のうまい人がトクする世の中で、どう生きるべきか?」などをマジメに語った。
この記事では、ひろゆき氏にさらに気になる質問をぶつけてみた。(構成:種岡 健)

「いいもの」を作っても売れない時代

 仕事で努力している人は多いですよね。

いいものを作り、いいサービスを提供すれば、必ず買ってくれるはず

 そう信じることは大事なことかもしれません。しかし、必ず同じように考える人は現れます。自分がおいしいと思っているラーメンも、すぐに他のお店でマネをされます。地方の農産物も、おいしいものを作るだけでは誰にも認知されずに売れません。

 このように、あなたは自分の仕事に「誇り」を持っているでしょう。その「誇り」はどこから来るものでしょうか。

 たとえば、自分の今の仕事を守ろうとする人がいます。

 そもそも、客がいれば、守ろうとしなくても仕事はなくなりません。あるいは、機械などに置き換わらない要素があるのであれば、その仕事も残り続けます。

 それなのに、ニーズがなくなっていることを受け入れずに、「この商品の良さに気づかないほうがダメだ」「機械に置き換えるなんてバカげている」などと、上から目線になってしまいます。客の目線を失ってしまい、思い込みにとらわれてしまうのです。

ものが売れることの原理

「いいものを作る」というのは、必要条件であっても、十分条件ではありません。売るために必要な要素が他に存在します。

 人は、「買いたい」と思ったものを買います。感情が動くことが先にあるのです

「いいものを作っているのに、なぜ売れないんだ!」と嘆いている人は、目に触れる機会を増やすしかありません。いったん採算を無視して駅で破格の値段で売ってみるとか、大学生に無料で配るとか、とにかく目に触れるチャンスを増やしてみるのです。

 次に、その商品を「人に言いたくなるかどうか」を考えます。

 口コミで第三者に紹介するためには、「キャッチーな宣伝文句」「ネタになるフレーズ」「教えたくなる雑学」などが必要になります。

 商品そのものより、勝手に一人歩きしていくフレーズが重要になるんですよね。つまり、まわりからどう見えているか。味のわかる一部の人に評価される方法もありますが、大衆にイジられてネタにされて広まる方法もあります。

ひろゆき
本名:西村博之
1976年、神奈川県生まれ。東京都に移り、中央大学へと進学。在学中に、アメリカ・アーカンソー州に留学。1999年、インターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設し、管理人になる。2005年、株式会社ニワンゴの取締役管理人に就任し、「ニコニコ動画」を開始。2009年に「2ちゃんねる」の譲渡を発表。2015年、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。2019年、「ペンギン村」をリリース。主な著書に、シリーズ50万部を突破した『99%はバイアス』『1%の努力』(ダイヤモンド社)がある。