痛風Photo:PIXTA

 足の親指の付け根などに激痛をもたらす痛風。その患者数は年々増加しているという。血液中の尿酸値が高いのが主な原因。放置すると重篤な合併症を患う可能性もある手ごわい病気だ。発症の原因と、尿酸値を下げる方法を探る。

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 東京都内に住む50代前半の男性は、今でも7年前の悪夢を思い出す。ある朝目覚めると左足甲に激痛が走ったのだ。立ち上がることもできず、悶絶。何とかベッドボードにへばりついて痛む部分を見ると、赤く腫れ上がっていた。痛みに耐えながらかかりつけ医にたどり着くと「痛風です」と言われ、痛み止めを処方され、その後、尿酸降下薬も服用することになった。左足をかばいながら、ほぼ片足だけで自宅に帰宅したのは何を隠そう記者本人である。

 複十字病院膠原病リウマチセンター長の谷口敦夫医師は「痛風の約7割が足の親指の付け根で起きますが、ほかにも足関節やくるぶし、足の甲などで突然、発作が起きることもあります」と語る。