中国の北京市内では13日、黒煙が上がる中、習近平国家主席を名指しで批判する横断幕が高架橋に掲げられ、警察当局が急遽対応に追われた。共産党大会に向け党幹部らが北京入りする中、政府への抗議という異例の事態が発生した。2つの横断幕のうち1つには「裏切り者の習近平を追放せよ」と赤い文字で書かれていて、動画や写真が中国のソーシャルメディア(SNS)上で拡散した。目撃者の1人はウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)に対し、現地時間13日午後1時頃に横断幕と濃い煙が上がるのを確認したと発言。その直後に警察が現場に到着したという。政府への抗議とみられる今回の事案は、富裕層が住む北京市内海淀区にある四通橋で起きた。海淀区には国内有数の大学やIT(情報技術)企業本社などがある。