日々の忙しさに追われるなか、週末を迎えるとほっと一息つく人も多いだろう。では、頭のいい人はそんな週末をいったいどのように始めているのだろう。医師で老年医学・栄養科学の専門家であるガブリエル・ライオン氏が書き、世界20か国以上で続々刊行されている『筋肉が全て━━健康・不老・メンタル、人生のすべてが変わる唯一の方法』からヒントを紹介しよう。(ダイヤモンド社書籍編集局・三浦岳)
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週末の朝をどう始めるか?
待ちに待った週末の朝。平日の疲れを癒やそうと、遅くまで二度寝をしたり、スマホやネットをだらだらと見続けたりしてはいないだろうか。
たしかに、休むこと自体は悪いことではない。ただ、「それは長期的に見て賢い選択か?」と問われると、少し考える余地がありそうだ。
では、頭のいい人は、週末の朝をどう使っているのだろう。
結論から言えば、答えはシンプル。なんでもいいから、体を動かすことだ。
もちろん、理想を言えば筋肉をしっかり刺激する運動が望ましい。
だが、まずは「動かない週末」をやめることから始めること。スロージョグでも、軽い筋トレでもいい。
しかも、それを朝いちばんに行うことに意味がある。目覚めた直後に体を動かすと、血流が高まり、脳も覚醒する。その日一日の活動の質が変わる。加えて、朝に固定すれば習慣にしやすい。予定や気分に左右されにくくなるからだ。
重要なのは、「休日だから何もしない」のではなく、休日だからこそ、あえて体を動かすという選択だ。
問題は脂肪の多さではなく「筋肉の少なさ」だった
なぜ、それが「頭のいい人の選択」だと言えるのか。
その考え方の背景を理解するヒントになるのが、ガブリエル・ライオン著『筋肉が全て』だ。
本書は、いわゆる筋トレ指南書ではない。著者が伝えているのは、もっと根本的な視点だ。医師で老年医学・栄養科学の専門家である著者は、肥満や老化、病気の原因を「脂肪のつきすぎ」ではなく、「筋肉の不足」にあると指摘する。
「筋肉は単に体を動かすための器官ではなく、代謝を調節し、免疫を支え、健康を守る『臓器』である」というのが本書の一貫した主張だ。
つまり、体を動かすことは、見た目の問題でも、気合や根性の話でもない。
将来の自分が健康でいられるかどうかを左右する、投資行動だというわけだ。
本書の中で、著者は次の言葉を述べている。
若くて元気なときは、少々のことでは服のサイズは変わらないので、座りっぱなしで身体を動かさない生活をしていても大丈夫だと思いがちだ。
しかし、身体を動かさない健康的生活など存在しない。
私たちが加齢による病気と考えているものは、実際には筋肉の障害による病気なのだ。――同書より
身体を動かさない健康的生活など存在しない
身体を動かさないというのは、自ら病気を手繰り寄せているようなものなのだ。
休日に朝から体を動かすなんていうのは、一見「面倒な選択」に思えるかもしれない。
しかしその10分、20分の積み重ねが、数年後の体調を大きく左右する。
この週末の朝、あなたはいつも通り過ごすだろうか。それとも、ほんの少し体を動かす選択をするだろうか。その違いは小さく見えて、実はとても大きな差である。
(本記事は、ガブリエル・ライオン著『筋肉が全て━━健康・不老・メンタル、人生のすべてが変わる唯一の方法』に関連した書き下ろし記事です)
医師(DO)
イリノイ大学で栄養科学の学部課程を修了後、セントルイス・ワシントン大学において老年医学・栄養科学の臨床・研究フェローシップを修了。健康、パフォーマンス、老化、疾病予防におけるタンパク質の種類および摂取量の実践的応用に関する分野の専門家、教育者として活躍している。筋肉についての最新研究を網羅した本書は全米で大きな話題を呼び、ニューヨーク・タイムズベストセラー、ウォール・ストリート・ジャーナルベストセラー、USAトゥデイベストセラーとなり、世界各国での刊行が続いている。







